ウレアテープとは

ウレアテープの特徴

テープによる防水層の均一化

防水層をテープが代替するため、施工する人の技術力の差に品質が左右されません。

一般に、雨漏り等の原因は防水層の劣化が挙げられます。
言い換えると、防水層の品質が防水性能に直結することになります。

防水層はアスファルトやFRP(Fiber Reinforced Plastics:強化プラスチック)、スプレーなど、さまざまな材料を用いますが、均一に形成するのは職人の腕次第。
防水層が施工箇所によって厚みがバラバラだと防水性能が低くなってしまうのです。

ウレアテープは防水層にポリウレア樹脂製の防水シートを使用しているため、施工者の腕に寄らず防水層の厚みを均一にできるというメリットがあります。

防水性や耐候性、柔軟性などに優れるポリウレア樹脂を採用

耐水圧10,000mm以上を実現

ウレアテープに使用される防水層は耐水性試験で耐水圧10,000mm以上の結果を実現しています。

耐水性試験とは

JIS規格(JISL1092:2020 繊維製品の防水性試験方法)で定められる耐水性試験とは、繊維の防水性能(耐水圧)を図る試験。
製品に水圧をかけ続け、3滴の水が染み出た時点での数値が耐水圧となります。

図解:全ての試験で耐水圧10000mm以上の結果を実現したグラフ

耐水圧の目安

「耐水圧10,000mm」を簡潔に説明すると、

試験対象の上に1平方cm×高さ10,000mm(10m)の水柱を立てても水が染み出さない

を表しています。
一般的な目安としては、以下のとおり。

  • 耐水圧300mm:小雨に耐えうる性能を有する
  • 耐水圧2,000mm:やや強い雨に耐えうる性能を有する
  • 耐水圧10,000mm:大雨に耐えうる性能を有する
  • 耐水圧20,000mm:嵐に耐えうる性能を有する

コンビニエンスストアなどで売られるいわゆるビニール傘(ナイロン製)の耐水圧は250mm程度、一般的なテントは2,000mm程度、ウレアテープが実現した耐水圧10,000mm程度は雨や風、雪にも耐えるスキーウェアに相当します。

防水シートとテープの複合品

防水工法としてシート防水というものがあります。

ウレアテープと同様に、防水シートを使っているため、防水層を安定して供給できるメリットを持っているものの、次のようなデメリットも。

  • 複雑な形状には施工できない
  • シートを接着する際にドリルを使うため工事中の振動音が大きい

ウレアテープは、クッション性のあるアクリルフォームテープと、防水性・耐久性に優れるポリウレア樹脂製の防水シートを組み合わせることで、シート防水が持つデメリットを解消しました。

さまざまな下地へ適応しつつ、ドリルを使わずに施工できるのが特長です。

性能を大幅にアップするには

ウレアテープ単独でも一定の効果は見込めますが、本格的な防水処理をするには次のような使い方がおススメです。

  • 下地専用のプライマーを併用すれば、さらに防水性アップ。
  • テープの小口を専用のシーリング材で処理すれば、防水層の保護に。
  • 対候性を備えるトップコートで仕上げ塗装すれば、防水層の長期保全に。

ウレアテープの使い方

準備

使用前に施工面(下地)の埃・水分・油分を奇麗に取り除いてください。
※上記作業が不十分な場合は接着力が不足し、剥がれる原因となります。

写真:1.施工面の長さを計測 2.ウレアテープを必要なサイズにカッターまたはハサミでカット
3. 剥離紙を剥がして貼付 4.貼付後、転圧ローラー等の工具を用いて圧着
施工業者様がお客様に施工される場合は、以下の処理も合わせて実施してください。
  • ウレアテープの貼付前に、下地に合わせた専用のプライマーを塗布。
    硬化養生後にウレアテープを貼付。

    ウレアテープをラップさせて幅広く貼付する場合
    1枚目の貼付後、ウレアテープ表面にプライマーを塗布。
    塗布したプライマーの硬化養生後、2枚目のウレアテープを鎧張りで貼付(以降、同様)。
    推奨プライマー材:速硬化OTプライマーMブルー(田島ルーフィング株式会社)

  • 貼付したテープの小口をシーリング処理。
    推奨シーリング材:ONEDAYシーラント Quick NBグレー(多摩防水技研株式会社)
  • テープ表面と小口のシーリング部をまとめてプライマー処理。
    推奨プライマー材:速硬化OTプライマーMブルー(田島ルーフィング株式会社)
  • 仕上げとしてトップコートを塗布。
    推奨トップコート剤:リムコートHUV(多摩防水技研株式会社)

施工上のご注意

  • 完全接着力を発揮するまでに24時間程度を要します。
    圧着後の一昼夜は強い力を加えないでください。
  • 5℃以下の施工環境では接着できない場合がございます。
  • 被着体の状況・種類によっては被着体専用のプライマー塗布が必要です。
  • 剥離紙は使用直前に剥がしてください。
  • 一度貼付したものを剥がして再利用することはできません。
  • ウレアテープ同士を重ね貼りする際は、重ね貼りする面にウレタン系のプライマーをご使用ください。

施工例ギャラリー

写真:施工前→施工後
写真:施工前→施工後
写真:施工前→施工後

商品詳細

原材料接着部:アクリルフォームテープ
防水シート:ポリウレア樹脂
商品サイズSサイズ:200mm×250mm
Mサイズ:400mm×1200mm
Lサイズ:400mm×2000mm
商品重量Sサイズ:0.09kg(90g)
Mサイズ:0.8kg(800g)
Lサイズ:1.28kg(1280g)
※製品によって重量の偏差はございます。
製造国日本
品質保持期限10年 ※保管状況によってはアクリルフォームテープの劣化により、接着強度が低下いたします。
保管場所冷暗所 ※日光に当たると防水シート部の変色、アクリルフォームテープの劣化等につながります。
貼付適合材質(被着体)推奨:ステンレス、鉄、アルミ等の金属類(埃や油汚れを取り除いた状態)、塩化ビニル樹脂 等。
※PPやPEには専用のプライマ―が必要です。原則として、下地専用のプライマーを使用することで適合します。